病理一口メモ (学生や研修医に役立つ病理の知識,日常の病理診断に役立つ知識などを提供)

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  • 腫瘍細胞が腹水中に出現した場合,基本的には癌性腹膜炎を意味するが,卵巣腫瘍においては幅広い柔軟な解釈が必要とされる.すなわち,腫瘍が悪性とは限らず境界悪性のこともあり,とくに漿液性で表在発育が優位な腫瘍ではかなり大量の腫瘍細胞が腹水中で捉えられる.また,卵巣腫瘍の多くは種々の程度に嚢胞性領域が存在するため,何らかの原因で自然破綻を来した場合,内容液が漏れ出て腹水が陽性となる.この現象も腫瘍の良悪性とは強く相関しない.しかしながら,細胞診では腹水陽性細胞の質的診断が困難なために,境界悪性腫瘍であっても多くがclass V=悪性と評価されることに留意されたい.(by安田政実)

Posted by 病理診断科