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Biological and Molecular Heterogeneity Breast Cancers Correlates with Their Cancer Stem Cell Content (Cell 140, 62-73, January 8, 2010)

・癌を構成する細胞の中には癌幹細胞(cancer stem cell)と呼ばれる細胞が存在し,これが通常の癌細胞を供給しながら増殖している,という概念が近年提唱されている.癌幹細胞は,増殖は遅いが無限に分裂し,通常の癌細胞は増殖が早いが有限回の分裂しかしない,と考えられている.このため,癌治療のためには癌幹細胞を標的にする必要があり,各方面での研究が進んでいる.癌幹細胞のマーカーとなる遺伝子についても種々の報告がみられるが,組織型との関係を論じた論文はまだ少ない.

・この論文において、著者らはmammosphere cultureと特殊な染色剤を組み合わせて,高精度に正常乳腺の幹細胞を分離し,乳腺の幹細胞のマーカーとなる遺伝子を特定した.そして,癌組織の中にも乳腺幹細胞のマーカーを発現している細胞があり,それが癌幹細胞であることを示した.さらに,癌幹細胞の含有量がhigh gradeの乳癌で多いことを報告している.癌の分化度とcancer stem cell contentの関係を明瞭に示した重要な報告で,乳癌の診断の際にも利用できる可能性があり,今後の追試および臨床的な応用が期待される.(by 市村隆也)


 

Posted by 病理診断科