症例から学ぶ (典型例,稀少例など教育的な症例を中心に提供)


  • 肺に発生する神経内分泌系腫瘍の浸潤性病変で,組織学的に気管支・細気管支周囲にカルチノイド腫瘍に似た形態を示す細胞の結節状増殖像を認める.
  • びまん性特発性肺神経内分泌細胞過形成 (Diffuse idiopathic pulmonary neuroendocrine cell hyperplasia,DIPNECH),テューモレット,カルチノイド腫瘍は細胞形態において本質的な差はなく,腫瘍の大きさが0.5 cm以下のものはテューモレットとし,細気管支内に細胞増殖が限局し,浸潤性増殖を示していなければDIPNECHとする.
  • テューモレットは,しばしば多発性にみられ,瘢痕肺に認められることが多い.
  • 免疫染色では,増生細胞はchromogranin A,synaptophysin,CD56 (N-CAM)などの神経内分泌マーカーに陽性像を示す.
  • 肺の神経内分泌性腫瘍として知られる大細胞神経内分泌癌 (Large cell neuroendocrine carcinoma,LCNEC)や小細胞癌 (small cell carcinoma)は,しばしば免疫染色でTTF-1陽性を示すが,DIPNECH,テューモレット,カルチノイド腫瘍は陰性である.
  • TTF-1の染色性もあわせて,DIPNECH,テューモレットはカルチノイド腫瘍と関連する病変であり,LCNEC,小細胞癌との間に関連性は薄いと考えられている.(by 清水禎彦)
  • 参考文献:病理医・臨床医のための病理診断アトラス~“彩の国さいたま”病理診断セミナーからのメッセージ~(ベクトル・コア,2009年)P137

Posted by 病理診断科

  • Cryptococcus neoformansによる皮膚感染症であるが,primary cutaneous cryptococcosisiはきわめて稀である.
  • 全身感染症の一局所所見の可能性をまず考慮する必要があり,患者の多くはimmunocompromised hostである.
  • 肉芽腫を形成し,異物型の多核巨細胞の細胞質内に貪食された菌体は,円形ないしは卵円形で,その大きさは4-12 μmである.
  • 厚い粘液性莢膜(mucin capsule)を形成し,HE染色では白く抜けた小粒子として認められる(インセット左).
  • 莢膜はムチカルミン染色で陽性を示す(インセット右).(by 山口 浩)

Posted by 病理診断科

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