症例から学ぶ (典型例,稀少例など教育的な症例を中心に提供)
- 23.Perifollicular granulomatous lymphadenopathy
- 22.Intestinal endometriosis
- 21.卵巣腫大を契機に発見された虫垂癌
- 20.レビ−小体関連疾患
- 19.心臓粘液腫
- 18.Renal amyloidosis
- 17.Atypical teratoid/rhabdoid tumor (AT/RT)
- 16.Clear cell adenocarcinoma of the cervix
- 15.Pigmented epithelioid melanocytoma(色素性類上皮黒色腫)
- 14.Tamm-Horsfall protein
・症例:60代,男性.無症候性の両側顎下部腫瘤に気づき来院した.Gaシンチで顎下腺,肺門部,左腋窩への異常集積を認めた.血球減少,腎障害,血清IgG増加,抗核抗体陽性,補体低値が認められSLEと診断,ステロイド治療が開始された.左腋窩リンパ節生検では,濾胞過形成・副皮質拡大に加えて濾胞胚中心を類上皮細胞が取り囲む肉芽腫性変化を認めた(perifollicular granuloma,図1).一部の胚中心には多数のIgG4陽性細胞が認められた(図2).
・SLEのリンパ節腫大の組織像は通常副皮質の拡大が著明で好中球浸潤を欠く地図状壊死がみられ菊池病に類似する.本例では壊死はみられず,perifollicular granulomaと胚中心内のIgG4陽性細胞増加が認められた.
・IgG4関連リンパ節病変では濾胞過形成,進行性胚中心進展,濾胞間領域の拡大,IgG4陽性形質細胞や免疫芽球の増加,炎症性偽腫瘍様の変化がみられる.さらに最近,全身性IgG4関連疾患との関連は不明であるもののperifollicular granulomatousな変化が胚中心内のIgG4陽性細胞増加と高率に関連することが報告された1.本例は自己免疫疾患とIgG4関連疾患のリンクを示唆しているように思われる.(by 茅野秀一)
文献
1)Siddiqi IN, et al. Perifollicular granulomatous inflammation in reactive lymph nodes: a possible morphologic marker for IgG4 plasmacytosis. J Hematopathol 10.1007/s12308-011-0117-5.
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・症例:40代,女性.粘血便を主訴に近医受診し,3cm大の直腸腫瘤を指摘された.当院に紹介され,内視鏡検査で直腸に発赤・白斑を伴う腫瘤が認められ,生検が行われた.組織学的には,腸上皮の粘膜固有層内に出血がみられ,出血部にはgoblet cellを含まない腺管構造も認められた(Fig. 1).免疫染色では,出血部の間質組織はCD10に陽性で,その中にみられた腺管はCA125やCK7に陽性で(Fig. 2),腸管子宮内膜症と診断された.
・子宮内膜症が腸管に波及することは稀ではなく,子宮内膜症症例の3-34%にみられるとされている.しかし,通常,内膜症病変は漿膜側から進展するため,粘膜固有層や粘膜下層に至ることは比較的稀であり,このため消化管内視鏡により採取された生検組織で腸管内膜症と確定診断されることも稀である.
・内膜症性腺管には線毛を持つ細胞がみられ,goblet cellがみられない.また,周囲に子宮内膜間質組織が認められ,出血やヘモジデリンがみられる.これらの特徴がみられれば,診断は比較的容易である.
・内膜症性の円柱上皮は,CK7, CA125, ERなどが陽性になり,子宮内膜間質組織はCD10, ERなどが陽性になることが知られている.これらのマーカーは,通常,腸管の組織には発現していないため,鑑別に有用である.(by 市村隆也)
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