症例から学ぶ (典型例,稀少例など教育的な症例を中心に提供)

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  • カルチノイド腫瘍は内分泌細胞由来の高分化な腫瘍で,通常,表層部は健常粘膜に覆われ,粘膜下腫瘍の形態をとる.時に本例のように上皮部分に腫瘍性病変がみられることがある.本例は大腸ポリープの診断でEMRされた症例で,上皮にtubular adenomaが認められ,粘膜下層ではcarcinoidの小型腺管が密集してみられる.このような症例では,上皮に腫瘍性病変があることから一見癌の浸潤に見えるため注意が必要である.
  • カルチノイド腫瘍を形成する細胞は小型の類円形核を有し,核クロマチンは微細点状から軽度粗大顆粒状を示す(salt and pepper).胞体は淡好酸性から両染性で,細胞境界は不明瞭である.上皮部分に癌と思われる病変がなく,粘膜下にこうした特徴を持つ腫瘍細胞を認めた場合にはcarcinoid tumorを疑い,免疫染色で確認することが大切である.クロモグラニン,シナプトフィジン,CD56などのneuroendcrine makerが陽性になる.(by 市村隆也)
  • 参考文献:病理医・臨床医のための病理診断アトラス~“彩の国さいたま”病理診断セミナーからのメッセージ~ Vol.1(ベクトル・コア,2009年)P69

Posted by 病理診断科